Wan2.2をRunPodで動かす公開ComfyUIテンプレートを作りました|T2V/I2Vを検証

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要約

Wan2.2をRunPod上のComfyUIで動かすために、公開用のRunPodテンプレートを作りました。

テンプレート名は通常版が ComfyUI-Wan2.2-FreeCraftLog、CUDA 12.8版が ComfyUI-Wan2.2-cuda12.8-FreeCraftLog です。

同じ構成で試したい場合は、以下のDeployリンクから起動できます。

用途 テンプレート Deploy
まずはこちら ComfyUI-Wan2.2-FreeCraftLog RunPodでDeploy
RTX 5090などで通常版が起動しない場合 ComfyUI-Wan2.2-cuda12.8-FreeCraftLog CUDA 12.8版をDeploy
RunPodのWan2.2 ComfyUIテンプレートDeploy画面
公開テンプレートから同じ構成でDeployできる

この記事では、公開テンプレートの使い方、テンプレートの中身、missing modelを潰したところ、RTX 4090でT2V/I2Vを動かした実測をまとめます。

数値について
Template IDやRunPodの料金は変わる可能性があります。記事内の数値は検証時点の参考として見てください。

はじめに

Wan2.2をRunPodで試そうとすると、モデル容量、ComfyUIの依存関係、LoRA、workflowのmissing modelなど、地味に準備が多いです。

そこで、Wan2.2用のComfyUI環境をすぐ起動できるRunPodテンプレートとしてまとめました。

モチベル
Wan2.2って、モデルを置くだけじゃ動かないことがあるんだよね?
クーラット
そう。workflow側が要求するLoRAやモデル名まで揃えないとmissing modelで止まることがある。そこまで潰したテンプレートにしたよ。

この記事は、RunPodテンプレート作成シリーズのWan2.2編です。ACE-Step 1.5 XL用RunPodテンプレート記事も同じ構成で近日公開予定です。

Wan2.2用ComfyUIテンプレートの構成

作ったのは、Wan2.2をRunPod上のComfyUIで試すための公開テンプレートです。

公開リポジトリはこちらです。

GitHub - RyoheiTanaka/runpod-templates: RunPod用スタートアップスクリプトテンプレート集(Wan2.2 / ACE-Step など)
RunPod用スタートアップスクリプトテンプレート集(Wan2.2 / ACE-Step など). Contribute to RyoheiTanaka/runpod-templates development by creating an...

テンプレートでは、GHCRに置いた事前ビルド済みimageを使います。

用途 Container image
通常版 ghcr.io/ryoheitanaka/runpod-templates-wan22:v1.0.0-cuda12.4
CUDA 12.8版 ghcr.io/ryoheitanaka/runpod-templates-wan22:v1.0.0-cuda12.8

Start Commandはシンプルにしています。

/opt/runpod/start.sh
Wan2.2 RunPodテンプレートのContainer imageとStart Command設定
GHCRの固定tag imageとStart Commandを確認する

image build時に、OS package、ComfyUI、Python dependenciesを入れておき、Pod起動時には必要なモデルをダウンロードしてComfyUIを起動するだけにしています。

モデルはimageに含めていません。imageが巨大化しすぎることと、モデル配布やライセンスの扱いを重くしないためです。

公開テンプレートから使う方法

まず試すなら、通常版の ComfyUI-Wan2.2-FreeCraftLog を使います。

RunPodの登録やクレジット追加がまだの場合は、先にRunPodの始め方ガイドを参考にしてください。

RunPodの始め方|登録・クレジット購入・ComfyUI起動まで完全ガイド【2026年版】
RunPodの登録方法・クレジット購入・Pod起動・ComfyUI接続まで画面スクショ付きで解説。RunPodの始め方として、GPU選び・料金プラン・ストレージ設定・停止方法まで初心者向けにまとめました。

Pod作成時に見るポイントは以下です。

項目 推奨値
Template ComfyUI-Wan2.2-FreeCraftLog
Container Disk 200 GB
Volume Mount Path /workspace
Ports 8188/http, 22/tcp
Start Command /opt/runpod/start.sh
WAN_VARIANT t2v_a14b

WAN_VARIANTは、使いたいWan2.2の種類に合わせて変えます。

Value 用途
t2v_a14b text-to-video 14B。既定値
i2v_a14b image-to-video 14B
ti2v_5b text/image-to-video 5B
ti2v_5b について
今回の実測ではT2V-A14BとI2V-A14Bを確認しています。ti2v_5bについては動作確認でき次第、実測を追記します。

Wan2.2はモデル容量が大きいため、all で全部落とす設計にはしていません。必要なvariantだけダウンロードするほうが扱いやすかったためです。

CUDA 12.4版とCUDA 12.8版の使い分け

基本的には、まず通常版の ComfyUI-Wan2.2-FreeCraftLog を使う想定です。

CUDA 12.8版の ComfyUI-Wan2.2-cuda12.8-FreeCraftLog は、RTX 5090など新しいGPUで通常版のPod作成や起動に失敗する場合の選択肢として用意しています。

CUDA 12.8版にすると生成速度や品質が必ず上がる、という意味ではありません。

RunPodでは、選んだGPUやリージョンによってホスト側のドライバ条件が変わることがあります。通常版で問題なく動く場合は、そのまま通常版を使うのがおすすめです。

テンプレートの仕組み

事前ビルドimageで何を済ませているか

事前ビルドimageでは、以下を済ませています。

  • git, git-lfs, curl, ffmpeg などのOS packageをinstall
  • /opt/ComfyUI にComfyUIをclone
  • ComfyUI requirementsをinstall
  • huggingface_hubhf_transfer をinstall
  • /opt/runpod/start.sh をimage内に配置

以前のようにPod起動時にすべてをセットアップすると、起動時の失敗要因が増えます。

そこで、ComfyUI本体や依存関係はimage build時に済ませ、Pod起動時はモデルdownloadとComfyUI起動に寄せました。

Pod起動時に何をしているか

Pod起動時の start.sh では、主に以下を行います。

  1. /workspace/models/wan22/workspace/logs/workspace/outputs を作成
  2. WAN_VARIANT に応じて必要なWan2.2モデルをダウンロード
  3. 必要なLightX2V LoRAをダウンロード
  4. /opt/ComfyUI/models/* へsymlink
  5. 0.0.0.0:8188 でComfyUIを起動

ComfyUIの起動は以下の形です。

python main.py --listen 0.0.0.0 --port "${COMFY_PORT}" --enable-cors-header "*" --output-directory "${OUTPUT_DIR}"

--enable-cors-header "*" は、RunPod proxy経由でComfyUIが403になる問題への対策として入れています。

RunPod上でComfyUIを開いた後の基本操作は、RunPodでComfyUIを使う方法でも整理しています。

Hugging Face tokenは必須ではないが推奨

Wan2.2のComfyUI repackaged modelはpublicなので、HF_TOKENなしでもダウンロードできます。

ただし、大容量モデルを扱うため、未認証アクセスではrate limitやダウンロード速度の面で不利になる可能性があります。

テンプレートには HF_TOKEN=your-huggingface-token というplaceholderを入れています。本物のtokenを使う場合は、Pod作成時に差し替えてください。

トークンの取り扱い
HF_TOKENやRunPod APIキーはPod作成時にEnvironment Variableとして設定します。スクリーンショットを撮る際はこれらの値が画面に映らないよう注意してください。

つまずいた点と対処

RunPod proxyでComfyUIが403になった話

Pod内ではComfyUIが正常に起動しているのに、RunPod proxy URLから開くと403になることがありました。

RunPodのproxy URLは以下のような形式です。

https://<pod-id>-8188.proxy.runpod.net

bindもport設定も合っていたため、ComfyUI側のcross-site request protectionに当たっている可能性が高そうでした。

そこでComfyUI起動時に以下を追加しました。

--enable-cors-header "*"

これでRunPod proxy経由でも開ける構成になりました。ただし、CORSを広く許可する設定なので、使い終わったPodは必ず停止または削除する運用にします。

missing modelを潰した話

最初にT2V-A14Bを動かしたとき、workflow側からLightX2V 4-step LoRAがmissing modelとして出ました。

不足していたのは以下です。

wan2.2_t2v_lightx2v_4steps_lora_v1.1_high_noise.safetensors
wan2.2_t2v_lightx2v_4steps_lora_v1.1_low_noise.safetensors

T2Vの高速化workflowで必要になるため、t2v_a14b variantで一緒にダウンロードするようにしました。

I2Vでも、I2V用のLightX2V LoRAを追加しています。

wan2.2_i2v_lightx2v_4steps_lora_v1_high_noise.safetensors
wan2.2_i2v_lightx2v_4steps_lora_v1_low_noise.safetensors

さらにI2Vでは、最初に fp16 版を落としていましたが、実際のworkflowは fp8_scaled 版を要求していました。

そのため、I2V-A14Bは以下へ切り替えました。

wan2.2_i2v_high_noise_14B_fp8_scaled.safetensors
wan2.2_i2v_low_noise_14B_fp8_scaled.safetensors

この修正後、missing modelなしでworkflowを実行できる状態になりました。

動作確認と実測

検証に使ったGPUはRTX 4090です。

Variant Setup time Generation setting Generation time GPU
T2V-A14B 約2分35秒 640x640, 5秒 446.17秒 RTX 4090
I2V-A14B 約7分15秒 640x640, 5秒 480.10秒 RTX 4090
モチベル
T2VとI2Vで起動にかかる時間がだいぶ違うね。
クーラット
I2Vはモデルが多い分、初回ダウンロードに時間かかる。生成時間はどちらも想定の範囲内だよ。
RunPod上のComfyUIでWan2.2ワークフローを開いた画面
T2V/I2VでmissingModelなしに実行できる状態を確認

T2V-A14B / RTX 4090 でのデフォルト設定(640×640、5秒)の生成サンプルです。

setup timeは、モデルダウンロードやネットワーク、Hugging Face側の状態に左右されます。generation timeは、GPU、workflow、解像度、生成秒数、step数に左右されます。そのため、setup timeとgeneration timeは分けて見るのが大事です。

使い終わったらPodを止める

動画生成系の処理は、GPU利用時間が伸びやすいです。検証が終わったら、RunPod consoleでPodを停止または削除してください。

ComfyUIはHTTP proxyで外から開ける状態になるため、使わないPodを長時間起動したままにしないほうが安全です。

StopとTerminateの違い
StopはGPU課金を止めますが、Container Diskのデータは消えます。Volume DiskやNetwork Volumeのストレージ料金は継続します。TerminateはPodを完全削除し、Container DiskとVolume Diskのデータも消えます。RunPodの料金体系の詳細はRunPod料金・クレジットガイドで解説しています。

まとめ

Wan2.2用のRunPodテンプレートは、最終的に以下の構成にしました。

  • CUDA 12.4のGHCR事前ビルドimageを標準にする
  • CUDA 12.8版は新しいGPUで通常版が起動しない場合の代替にする
  • ComfyUIはimage build時に /opt/ComfyUI へclone
  • モデルは WAN_VARIANT に応じて必要分だけdownload
  • LightX2V LoRAもvariantごとに配置
  • I2Vはworkflowに合わせて fp8_scaled 版を使う
  • RunPod proxy 403対策として --enable-cors-header "*" を付ける

単にComfyUIが開くだけでなく、workflowのmissing modelを潰して、T2V/I2Vで生成まで確認した状態です。同じ構成で試す場合は、公開テンプレートからDeployするのが早いです。ConoHa AI CanvasでWan2.2を試す場合はConoHa AI Canvas Wan2.2動画生成記事も参考にどうぞ。

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