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要約
RunPodでComfyUIを使っていると、Podが起動しない、ComfyUIに接続できない、Waiting for connection data のまま進まない、モデルやLoRAが表示されない、VRAM不足になる、といったトラブルに当たることがあります。
この記事では、RunPodでComfyUIを使うときによくある症状を、どこを見るかと何を試すかの順番でまとめます。
はじめに
RunPodは便利ですが、ローカルPCでComfyUIを動かす場合とは違って、Pod、コンテナ、ポート、ストレージ、テンプレート、GPUの相性も関係します。
そのため、エラーが出たときはComfyUI側だけでなく、Pod状態、ログ、ポート、モデル配置の順番で切り分けるのが大事です。
この記事では、RunPod上のComfyUIでよくあるトラブルを、症状別に整理します。
まず確認すること
RunPodでComfyUIがうまく動かないときは、最初に以下を確認します。
- Podの状態が
RunningまたはReadyになっているか - Podのログにエラーが出ていないか
- ComfyUI用のポート
8188/httpが開いているか - ComfyUIが
0.0.0.0で起動しているか - モデル配置、空き容量、VRAMに問題がないか
特に大事なのは、Pod状態とログを先に見ることです。
ComfyUIの画面が開かない場合でも、Podの起動に失敗しているのか、ComfyUIの起動に失敗しているのか、ポートだけ間違っているのかで対処が変わります。
PodがInitializingのまま進まない
RunPodでPodを作ったあと、Initializing や Starting のまま長く止まることがあります。
原因は、GPUやリージョンの空き不足、イメージ取得待ち、起動スクリプトの失敗、モデルダウンロード待ち、CUDA相性、クレジット残高などです。
まず数分待ってから、Podのログを確認します。ログが流れていればセットアップ中の可能性があります。Wan2.2やACE-Step 1.5 XLのような大きいモデルは初回起動に時間がかかります。
ログが止まっている、または明らかなエラーがある場合は、以下を試します。
- 別のGPUを選んで作り直す
- 別リージョンを選ぶ
- CUDA 12.8版など互換性重視のテンプレートを試す
- クレジット残高を確認する
- いったんTerminateして新しいPodで作り直す

Waiting for connection dataで止まる
Waiting for connection data が出る場合、RunPodの接続情報取得やサービス起動待ちの段階で止まっている可能性があります。
確認すること
- Podのログが動いているか
- ComfyUIの起動ログが出ているか
- ポート
8188/httpが設定されているか - テンプレートのStart Commandが正しいか
- コンテナ内でComfyUIが落ちていないか
ComfyUIのログに以下のような起動情報が出ていれば、ComfyUI自体は起動している可能性があります。
To see the GUI go to: http://0.0.0.0:8188
この場合は、ComfyUI本体ではなく、RunPod側のポート設定やproxy経由の接続を疑います。
対処法
公開テンプレートを使っている場合は、テンプレートの説明にある接続ボタンやHTTP Serviceを開き直します。自作テンプレートの場合は、以下を見直します。
8188/http
ComfyUIの起動コマンドも、外部から接続できるように 0.0.0.0 で待ち受ける必要があります。
python main.py --listen 0.0.0.0 --port 8188
RunPod proxy経由で403になる場合は、ComfyUI側の保護機能に当たることがあります。自作テンプレートでは、必要に応じて以下のような起動オプションを検討します。
python main.py --listen 0.0.0.0 --port 8188 --enable-cors-header "*"
ComfyUIの画面が開かない
Podは起動しているのにComfyUIの画面が開かない場合は、次の順番で確認します。
1. Podが本当に起動完了しているか
RunPodの画面で、Podが起動中なのか、準備完了なのかを確認します。まだセットアップ中の場合、接続ボタンが見えていてもComfyUIが開けないことがあります。
2. ログにComfyUIの起動エラーがないか
ログにPythonエラー、依存関係エラー、モデル読み込みエラーが出ている場合、ComfyUIが起動途中で落ちている可能性があります。
この場合は、ログの最後のエラー行を確認します。
よくあるのは以下です。
- Python packageが足りない
- custom nodeの依存関係が足りない
- モデルファイルが存在しない
- CUDAやPyTorchの組み合わせが合わない
- ディスク容量不足で起動に失敗している
3. ポート設定を確認する
ComfyUIの標準ポートは 8188 です。
RunPodのPod設定で、HTTP Serviceとして以下が設定されているか確認します。
8188/http

ポートが違う場合、ComfyUIは起動していてもブラウザから開けません。
モデルやLoRAが表示されない
ComfyUIが開いているのに、追加したモデルやLoRAが選択肢に出ないことがあります。
主な原因は、保存場所違い、拡張子違い、アップロード失敗、ComfyUIの再起動漏れ、ワークフロー側のモデル名違い、VolumeとContainer Diskの勘違いです。
モデルの基本的な置き場所
ComfyUIでは、モデルの種類ごとに置き場所が違います。
ComfyUI/models/checkpoints/
ComfyUI/models/loras/
ComfyUI/models/vae/
ComfyUI/models/controlnet/
ComfyUI/models/clip/
ComfyUI/models/unet/
RunPodテンプレートによって、ComfyUI本体の場所は /workspace/ComfyUI や /opt/ComfyUI などに分かれます。まずテンプレートの説明やファイルブラウザで、実際のComfyUIディレクトリを確認してください。
対処法
- 正しい
modelsフォルダに入れる .safetensorsなどファイル拡張子を確認する- アップロード後にComfyUIをRefreshまたは再起動する
- ワークフロー内のモデル名と実ファイル名を合わせる
- Volumeを使っている場合はsymlink先も確認する
LoRAの基本的な使い方は、ComfyUIでLoRAを使う方法も参考になります。
Missing nodesや赤いノードが出る
ワークフローJSONを読み込んだときに、赤いノードや Missing nodes が出ることがあります。
これは、ワークフローで使っているcustom nodeが、現在のComfyUI環境に入っていないときに起きます。
対処法
ComfyUI Managerが入っている場合は、Install Missing Custom Nodes を使うのが早いです。
手順は以下です。
- ComfyUI Managerを開く
Install Missing Custom Nodesを選ぶ- 足りないノードをインストールする
- ComfyUIを再起動する
- ワークフローを読み込み直す
ComfyUI Managerが入っていないテンプレートの場合は、該当custom nodeをGitHubから入れる必要があります。
ただし、RunPod上で手作業インストールを増やすほど、再現性は下がります。よく使うワークフローが決まっている場合は、必要なcustom nodeを入れたテンプレートを使うほうが安定します。
Missing modelやモデル不足が出る
ワークフローを読み込めても、実行時にモデル不足で止まることがあります。
checkpoint、LoRA、VAE、CLIP、UNET、動画生成用の分割モデルなどが足りないと、実行時に止まります。ComfyUIのエラーには足りないファイル名が出ることが多いので、まずファイル名を確認し、対応するフォルダへ配置します。
Wan2.2やACE-Step 1.5 XLのように必要ファイルが多いワークフローでは、手作業で全部そろえるのが大変です。僕が作ったRunPodテンプレートでは、モデルダウンロードや配置をなるべく自動化しています。Wan2.2用とACE-Step 1.5 XL用の各テンプレートも公開しています。
VRAM不足で止まる
RunPodでComfyUIを使っていても、選んだGPUによってはVRAM不足になります。
CUDA out of memory、生成途中停止、ComfyUIのクラッシュ、動画生成だけ落ちる、batchを増やすと失敗する、といった症状はVRAM不足の可能性があります。まずは設定を軽くします。
- 解像度を下げる
- batch sizeを1にする
- step数を下げる
- 同時に使うLoRAやControlNetを減らす
- fp8や軽量版モデルがある場合は試す
- 不要なワークフロー部品を外す
- VRAMの多いGPUに変える
画像生成ならRTX 3090やRTX 4090でも試しやすいですが、動画生成や大きいモデルではVRAM 24GBでも厳しい場面があります。
生成に使うGPU料金も変わるため、重い処理に進む前にRunPodの料金体系を理解しておくと安心です。
ディスク容量不足になる
RunPodでは、GPUだけでなくディスク容量も重要です。
ComfyUIのモデル、LoRA、動画生成モデル、出力画像、出力動画を置いていくと、Container DiskやVolumeがすぐ埋まることがあります。
モデルダウンロード停止、No space left on device、ComfyUI起動失敗、生成物が保存されない、custom nodeのインストール失敗は容量不足の可能性があります。まず不要な出力ファイルを削除します。特に動画生成では、1回の出力ファイルが大きくなりやすいです。
次に、Pod作成時のContainer DiskサイズやVolumeの使い方を見直します。
短時間の検証だけなら、生成物をローカルに保存してからStopまたはTerminateする運用でも構いません。継続的に同じモデルを使うなら、Volume DiskやNetwork Volumeを使ってモデルを残す設計も検討します。
画像や動画が消えた
RunPodで作った画像や動画が消えた場合、StopまたはTerminateしたPodのContainer Disk上に保存していた可能性があります。
StopとTerminateの違い
| 操作 | 意味 | 注意点 |
|---|---|---|
| Stop | Podを停止する | GPU料金は止まる。Container Diskのデータは消える。Volume Diskは残るがストレージ料金は継続する |
| Terminate | Podを削除する | Pod自体を完全削除。Container DiskとVolume Diskのデータも消える。Network Volumeは残る |
Container DiskはStopでも消えます。生成した画像、動画、音声、ワークフローJSON、学習済みLoRAは、StopまたはTerminateの前にローカルへ保存するか、Network Volumeに移しておきましょう。
基本操作の流れは、RunPodでComfyUIを使う方法でも説明しています。
モデルダウンロードが失敗する・生成が遅い
モデルダウンロード失敗は、配布元の一時不調、ネットワーク、ファイルサイズ、Hugging Faceの利用規約同意、HF_TOKEN 不足、保存先の容量不足で起きます。
まずログに出ているURLやファイル名を確認します。認証が必要なモデルなら、Hugging Face側で利用条件に同意し、RunPodの環境変数に HF_TOKEN を設定します。公開モデルならトークンなしで落とせる場合もあります。
生成が遅い場合は、初回モデルロード、画像サイズ、動画尺、step数、batch size、GPU性能を確認します。初回だけ遅く2回目以降が速いなら、モデルロードやキャッシュの影響かもしれません。
CUDAやドライバ相性で起動しない
RunPodでは、コンテナ側のCUDA、PyTorch、ホスト側ドライバ、選んだGPUの組み合わせによって起動できないことがあります。
特に新しいGPUでは、古いCUDAベースのイメージが合わない場合があります。
また、CUDA 12.4 / PyTorch 2.4 の構成では、起動時に以下のような警告が出ることがあります。
WARNING: You need pytorch with cu130 or higher to use optimized CUDA operations.
DynamicVRAM requires Pytorch version 2.8 or later. Falling back to legacy ModelPatcher.
これらはエラーではなく警告です。動作はしますが、CUDA 12.8 版テンプレートを使うと解消されます。
対処法
- 別GPUで試す
- CUDA 12.8版など新しめのテンプレートを試す
- 既存の安定テンプレートを使う
- 自作テンプレートならベースイメージを見直す
- エラーログのCUDA / driver versionを確認する
僕が作ったWan2.2とACE-Step 1.5 XLのテンプレートでは、通常版とは別にCUDA 12.8版も用意しています。RTX 5090など新しめのGPUで通常版が合わない場合の選択肢として用意しているものです。
Stopしたのに料金が不安
RunPodで一番避けたいのは、使い終わったPodを起動したまま放置することです。
ComfyUIのブラウザタブを閉じても、RunPodのPodは止まりません。
作業後のチェックリスト
RunPodを使い終わったら、必ず以下を確認します。
- 生成画像や動画を保存した
- 必要なモデルやワークフローを保存した
- Pod一覧でRunningのPodが残っていない
- StopまたはTerminateが完了している
- Volumeを残している場合、ストレージ料金を理解している
- Billing画面でクレジット残高を確認した
RunPodの料金体系(クレジット、GPU料金、Stop/Terminateの違い、Volumeのストレージ)についてはRunPod料金・クレジットガイドでまとめています。
どうしても直らないときの切り分け
軽いComfyUIテンプレートで起動できるか、小さい画像を1枚生成できるか、別GPUで動くかを順番に確認します。
軽い生成だけ動くなら、重いワークフロー、モデル不足、VRAM不足の可能性が高いです。状態がわからなくなった場合は、必要なファイルを保存してからPodを作り直すほうが早いこともあります。
まとめ
RunPodでComfyUIが動かないときは、いきなり細かい設定を変えるより、次の順番で見ると切り分けやすいです。
- Podが起動しているか
- ログに何が出ているか
- ポート
8188/httpが開いているか - ComfyUIが
0.0.0.0で起動しているか - モデルやLoRAの配置場所が正しいか
- missing nodesやmissing modelが出ていないか
- VRAMやディスク容量が足りているか
- Stop / Terminate / Volumeの状態を確認したか
RunPodは自由度が高いぶん、トラブルの原因も複数に分かれます。
Pod状態、ログ、ポート、モデル配置、容量、GPUの順番で確認すれば、多くの問題は切り分けできます。
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